Leicaエクスペリエンスラボ

顕微鏡を使うことで、自分のスキル醸成に確実につなげるCase Studies

メディカル

今回お伺いした倉敷動物医療センター・アイビー動物クリニックは美しい白壁の町並みを「美観地区」として残し、観光地としても有名な倉敷市にあります。

アイビー動物クリニック・倉敷病院

少子高齢化の進む社会において、ペットは単なる動物であることを越えて、飼い主様の様々な気持ちが託された、まさに家族の一員となっています。CT/MRIなど高度医療にも対応している動物病院は近隣の飼い主様には非常に心強い存在です。

院長の藤岡透先生は、子供のころから動物が大好きで、ずっと動物に囲まれて育ち、獣医師になったのは自然な流れだったとおっしゃいます。ペットの治療はもちろん、飼い主様とペットの間に入ることで、飼い主様の不安な精神状態と向き合い、日常の幸せを保つことに貢献していきたいという理念のもと、獣医療に携わってこられました。

藤岡先生は獣医師になるべく大学に進学、卒業されてからも積極的に研修を続け、アメリカへも研修医として留学されたそうですが、そこで学んだ事は大きかったとおっしゃいます。

 

 

研究結果をベースに事象を確立し、論理的に筋道を立てて証明、臨床に活かす

「留学したのは今から20年ほど前になりますが、その頃の獣医療に関しては日本とアメリカの獣医療に隔たりがあるのではないかと思って、実際に自分の目で確かめてみたかったんです。アメリカはベーシックとなる部分を非常に大事にしていましたし、研究も盛んにされていました。その研究の結果を土台にひとつの事象を確立していく。論理的に筋道をたてた方法で証明をして、臨床に活かしているので、間違いがあまりない。そのようにして医療のスキルをあげていっていました。やはり、日本でもそういうプロセスをとるべきだと、実際に体験したことで思いが確固たるものになりました。」

20年前から比べるとペットブームもあり、現状はその頃と変わったのでしょうか。

「今は教育が少し変わってきましたね。大学を卒業後も研修プログラムがあったりとか、やはり留学して帰国した後に日本の大学で教壇に立ち、教育の在り方を変えていってる先生も多くいらっしゃいます。ですから私が以前アメリカで学んだような過程が導入されて、母体がしっかりしてきていますし、今では技術もアメリカに引けを取らないと思います。」

 

裸眼よりもルーペよりも、顕微鏡を使うと目が疲れない

藤岡先生は顕微鏡を2015年に導入するまで裸眼やサージカルルーペを使用して手術を行っていたそうですが、目の疲れに悩まされていたそうです。

「手術を裸眼で行っている時は、がんばって見ようと意識を集中するのでしょうね。目の疲れがすごかったんです。サージカルルーペも頭が痛くなるし、裸眼よりさらに疲れる気がしていました。そんな時に研修医として勤務していた大学がライカの顕微鏡を導入したんです。最初の印象はまずデザインがカッコいいな、と思いました。鏡筒部分がぐるぐると無重力的に動く操作性も気に入りましたし、実際に顕微鏡をのぞいてみたら、すごく立体的に見えて驚きましたね。フォーカスも鋭いし、焦点距離も長い。裸眼やルーペで見れる範囲は限られているので、いい手術をしようと思ったら顕微鏡がないと難しいな、と実感して自分のクリニックでも購入をきめました。」

 

手術ごとに学んだことを、次の手術へつなげて自分のスキル醸成へ

顕微鏡下手術の様子

導入から約1年がたちますが、先生はほとんどの手術で顕微鏡を使用されるといいます。

「最近は裸眼でできるような手術にも顕微鏡を使っています。なにより、目が疲れないのもありますが、顕微鏡を使用すれば今まで裸眼やルーペでは見えなかった解剖上の構造物だったり、出血点だったり、血管だったりが見えます。神経などは特にデリケートな部分なので、見えていると丁寧な手術を行うことができる。丁寧に手術をすると、ペットの術後の回復が早いですね。骨の皮質、骨髄、皮質って白、赤、白のレイヤーになってる箇所も、顕微鏡だと綺麗に見えます。解剖上、何があるかを視覚的に確認できるのは重要で、理解が深まると次の手術へ活かせます。こうやってどんどんスキルを醸成して次の手術へつなげ、自分のものにすることができる。それが強みになります。

また教育という側面もあります。術者だけじゃなく、スタッフもモニターで共有できるので、手術に対する理解が高まる。導入のメリットは教育という側面もありますね。若い先生にもどんどん顕微鏡を使ってもらいたいです。」

 

今後は動物の神経科の分野で新しい技術、新しい取り組みに挑戦し、それを人間の医療にきちんとフィードバックして役立てられるような事をしていきたい、と意気込みを語る藤岡先生。大学院試験に合格され、この春からまた大学院生として更に研究を続けられるそうです。ライカ マイクロシステムズは顕微鏡が先生のこれからの研究にも臨床にも、役立ち続けることを願います。


<症例動画>

ミニチュアダックスフンドの頚部椎間板ヘルニアの手術。腹側より目的の椎間にアプローチして前後の椎体の一部と椎間板線維輪、背側の靭帯を除去して、軟骨様に変性し脊髄を圧迫していた椎間板物質を、顕微鏡下手術にて摘出。椎間板物質の状態や脊髄硬膜の状態を十分確認できる。

倉敷動物医療センター・アイビー動物クリニック院長 藤岡 透先生

獣医師   

出身校   岐阜大学農学部獣医学科

研究科目  脳神経外科、脊髄外科、整形外科、軟部外科

 

倉敷動物医療センター・アイビー動物クリニック http://www.ivyclinic.com/index.html

 

著書

犬の治療最前線(インターズー、共著)

猫の治療最前線(インターズー、共著)

猫の病気百科(誠文堂新光社、共著)

 

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