▼見どころ▼
異形細胞とは、形・大きさ等の特徴から、周辺の細胞と異なる形態を持つ特殊化した細胞です。白川 一 先生は、アブラナ目植物に特異的な異形細胞であるミロシン細胞のご研究を続けてこられました。ミロシン細胞は、シロイヌナズナの葉の深部である維管束近傍に分布するため、研究を開始した当初はイメージング解析が難しく、特に、葉緑体由来の自家蛍光をいかに取り込まないか、目的の蛍光と区別するか、といった点で方法の改善をなさってきました。手法の改善と並行して、共焦点顕微鏡そのものの発展により、蛍光タンパク質由来の蛍光と葉緑体の自家蛍光との分離や取得できる画像の解像度が飛躍的に向上しました。それにより、細胞内で比較的量の少ない転写因子のイメージングや多色でのイメージングも可能になってきました。本セミナーでは、異形細胞を例に、共焦点顕微鏡STELLARIS 5を用いた植物の葉における細胞やタンパク質を観察する方法をご紹介いただきます。またライカからは、そのSTELLARISが実現する蛍光寿命イメージングのアプリケーションについて詳しくご案内します。
- 日程
- 2024年9月14日(土)12:30~13:30
- 会場
- 宇都宮大学 (陽東キャンパス) J会場
- ランチョンセミナー
- 【演題】
①イメージング技術を用いた異形細胞の分化とそれを制御するマスター転写因子の解析
演者:白川 一 先生(奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 バイオサイエンス領域 花発生分子遺伝学研究室)
②蛍光寿命イメージングによるアプリケーション:自家蛍光の分離、FRET、バイオセンサー、超解像イメージングSTED
演者:長利 卓(ライカマイクロシステムズ株式会社)
- 公式サイト
- https://bsj88.org/