目視検査に最適な顕微鏡の選び方とは?ルーチン検査用の顕微鏡を選定するときのポイント

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目視検査に最適な顕微鏡の選び方とは?ルーチン検査用の顕微鏡を選定するときのポイント

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光学顕微鏡を利用したルーチンの目視検査で顕微鏡を選定する際に、考慮すべきポイントをご紹介します。

顕微鏡は、微細な特徴を見やすくするために、光学またはデジタル拡大を利用して試料の検査に使用します。 「拡大観察」において、光学顕微鏡はアカデミアの実験室から企業の研究開発室、工場の検査室など様々なシーンで使用されています。対象物、観察シーンに特化した様々なタイプの光学顕微鏡が多数あります。顕微鏡を選定する際にまず、検査の種類とニーズを理解することが重要です。また、結果の報告と共有の方法も重要なポイントとなります。

はじめに

品質管理、故障解析、研究開発のための部品の目視検査は、原料の受入から出荷にわたる各工程での品質チェックは、重要な項目です。製造工程等で混入した異物の分析や不具合解析等で、顕微鏡は必須のツールとなります。

選定のためのポイント

1. 顕微鏡の光学性能を知る

顕微鏡性能に関する重要なファクターは以下です:

  • 見たいものが観察できる(解像できる)のに十分な倍率と解像度
  • サンプル・ワークの全体像(大きな視野で低倍率)から微細構造(高倍率)まで素早く見ることができる観察倍率の範囲

その他にレンズの色収差補正およびフラットネス(像平坦性)も重要です。広視野でも中⼼から周辺まで視野全体にわたり均質で鮮明な画像データを取得出来ることが重要です。また操作の観点で、オペレーターが観察倍率を変更したときに、フォーカシングをし直すことなく、スピーディーに倍率を変更できること(同焦点性)も重要なポイントです。

2. 拡大観察時、取付・加工など作業が必要か

外観検査とともに、取付・加工、ピックアップなど作業が必要な場合は、対象物が立体的に観察できる実体顕微鏡が最適です。一方で目視観察のみ、あるいは撮影が主な作業の場合はデジタルマイクロスコープが最適です。人間が片目で物を視る時と同じで、遠近感はわかりにくいという欠点があります。PCとの親和性もよく、映像の保存・画像処理・焦点合成 等 様々なソフトウエアが使えます。

  • 実体顕微鏡向きの用途
  • 取付け、加工、立体物の検査・観察 等

  • マイクロスコープ向きの用途
  • 外観検査、正確な位置決め(芯出し 等)、凹凸の無い寸法測定 等

3. サンプル・ワークの特性を知る

サンプル・ワークは、そのサイズ(面積および高さ)、材料特性、および表面形態など多様です。そのため顕微鏡本体はもちろん、照明やスタンドなど最適な組み合わせを選択する必要があります。たとえば照明の選択例を図1A及び1Bにご紹介します。また工具を使用する場合は、作業距離の広い顕微鏡(図1C参照)が必要です。作動距離が広いほど、快適に工具を使った観察・作業が可能です。深い焦点深度を提供する顕微鏡では頻繁なフォーカス調整が必要なく、ムダな作業が軽減されます。

図1: A) PCBA(Printed Circuit Board Assembly)の顕微鏡画像。LEDリングライトで観察。B) 同じPCBAをニアバーチカル照明で観察。ホールやくぼみ(赤い矢印)がより鮮明に観察できている。C) 顕微鏡の作動距離とは、対物レンズの下端からサンプルの上端までの距離のことです。

4. 顕微鏡操作の容易性

顕微鏡のパーツは複雑で、高いクオリティで観察するには高い専門性が従来必要です。顕微鏡をヘビーに使用したことのない方でも、最小限のトレーニングで、すぐ使いこなせる、誰でも簡単に操作できる容易性が求められます。

5. 人間工学

顕微鏡を長時間利用することは、眼精疲労や肩こりなどのリスクがあり、非常にストレスフルな作業です。顕微鏡自体が、無理なく正しい姿勢で作業が行えるデザインであること、また光学性能の観点から、ピントを合わせたまま倍率を変更することができる、などが重要です。ピントが合わない状態で長時間観察していると、目の中にある「水晶体」を調整するための筋肉に負担がかかる可能性があります。

図2:デジタルマイクロスコープはモニター上大画面で拡大観察でき、疲れにくい

6. 検査結果の文書化と共有

拡大像の結果を文書化、あるいは大人数で共有したい場合は、デジタルマイクロスコープあるいは顕微鏡にデジタルカメラを取付けします。対象物をモニタに映し出して観察しますので、複数人で観察することができるメリットがあります。

7. スタンドアロンシステムでの検査

PCを顕微鏡に接続したくない、できない場合、スタンドアロンモードで動作するソリューションを選択します。電源オンにしてすぐ利用できる、PC管理が不要などメリットがあります。

8. 環境に強い

顕微鏡の設置環境は、生産現場のような困難な環境の場合もあります。堅牢で信頼性のあるデザインが必要です。

効率的な検査のためのライカ顕微鏡

目視観察と記録に最適

Emspira 3デジタルマイクロスコープ:PCなしですぐに使えて、マウス操作だけで「観察・測定・注釈・画像保存」まで可能です。レンズメーカーだから実現できる驚異の色再現性と、最新画像センサーによる高速ライブ表示。また測定時にキャリブレーション(校正)が不要です。

加工や作業に最適

Sシリーズ実体顕微鏡:FusionOptics技術を提供し、大きな被写界深度と高解像度の両方を提供します。モノをより立体的に、焦点深度は最大12mmと深く、ピント合わせは最小限、眼精疲労も少なくなります。

Mシリーズ実体顕微鏡:立体感と高解像力の達成、革新的新技術、FusionOpticsを搭載した実体顕微鏡です。蛍光観察や同軸照明など様々な観察方法に柔軟に対応。またAXキャリアを利用し、デジタルマイクロスコープと同じ一軸光路にすぐ切り替えができ、記録にも最適です。

S またはM シリーズ顕微鏡にFlexacam C3 カメラを搭載し、測定・比較・データ共有機能を、PC不要・スタンドアロンモードで使用できます。

仕様 Emspira 3 S9 D/i/E S APO M80/60/50
デジタルマイクロスコープ 実体顕微鏡(ステレオ)
1 光学系 ズーム範囲 8:1

9:1(FusionOptics)

8:1 8:1 / 6:1 / 5:1
分解能(1×対物レンズ)[lp/mm] 337 250 300 309 / 225
2 検査・作業 立体視 不可(検査のみ) 可能(検査および作業) 可能(検査および作業) 可能(検査および作業)
3 サンプル 作動距離(mm) 19~303 35~200 25~200 42~303
照明オプション 多数 多数 多数 多数
4 操作の容易性 容易 容易 容易 容易 容易
5 人間工学 人間工学(エルゴノミクス)パーツ搭載 可能 不可 不可 可能
6 文書化/共有 カメラでの文書化 はい S9 iおよびS9 D: 可能 / S9 E: 不可 可能 可能
7 スタンドアロン:PCレス 測定、比較、データ共有にPCが必要 不要

S9 i :不要 / S9 D: Flexacam C3と組み合わせ時不要

Flexacam C3と組み合わせ時不要 Flexacam C3と組み合わせ時不要
8 堅牢性 防塵と防水性能 IP 21

表:ライカ顕微鏡を選択する際のポイント。

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