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インダストリー 2020.03.10

画像解析ソフトウェア+電動実体顕微鏡で、製品に混入した微小異物をワンストップで検出&採取

異物解析ソフトウェアCleanliness Expert のカタログはこちら

高倍率でも立体感のある像を観察できる実体顕微鏡M205Aのカタログはこちら

ISO16232/VDA19 に準拠した異物解析ソリューションはこちら

薬液製造時に混入した異物の分析や原因解明の時間短縮はこちら

 

ライカの画像解析ソフトウェア「Cleanliness Expert」にフル電動実体顕微鏡「Leica M205 A」を組み合わせ、製造時に混入した微小な異物をワンストップで検出&採取する手法についてご紹介します。

 

1. 課題

異物混入が製造歩留まりの低下を引き起こす

プリント基板、液晶ディスプレイ、電子部品、フィルム、薬品、医療器具など、製造工程に高い清浄度を要求される製品においては、異物の混入が製造歩留まりに大きな影響を与えます。 混入した異物を一刻も早く分析し、発生原因を突き止めることが、歩留まりの向上につながります。

 

微小な異物の検出&採取は難易度「高」

異物を詳細に分析するには、その一つ一つを採取する必要があります。 しかし通常、製造時に混入する異物は非常に微小です。さらに近年は、あらゆる分野で製品や部品の小型化・密集化が急速に進んでいます。それに伴い、異物のサイズもどんどん小さくなり、採取の難易度も高くなる一方です。 現状における異物採取の手法は、オペレーターが実体顕微鏡を目視し、自分の手でサンプル(フィルター)を移動→異物を探す→見つけたら拡大して確認→サンプルを固定し異物を採取、の繰り返しというのが一般的です。しかしこの手法には、時間や手間がかかる、測定条件を定常化しにくい、50㎛以下の異物の採取は困難、といった問題があります。 異物を探すだけなら、金属顕微鏡を使うこともできます。金属顕微鏡は拡大倍率が高いので微小な異物でも探し出せますが、立体視ができないため異物の全体像が掴みにくい、作動距離が短くピンセットが入りにくい、といった理由で採取にはあまり向いていません。

 

2. ライカソリューション

画像解析ソフトウェアと電動実体顕微鏡の組み合わせ

ライカ マイクロシステムズでは、微小異物の検出&採取の新しいソリューションとして、画像解析ソフトウェアと電動実体顕微鏡の組み合わせをご提案いたします。 画像解析ソフトウェア「Cleanliness Expert」は、顕微鏡で測定したメンブレンフィルター上の異物を画像解析するシステムです。金属・非金属に関わらず、異物のサイズ・個数・形状・分類を解析できます。 本システムでは、まずフィルター全体の画像がオーバービューで表示されます。オーバービューで異物と思われる粒子をクリックすると、その位置までステージが自動的に移動して拡大表示されるため、オペレーターが手でフィルターを移動させる必要はありません。

左:オーバービュー表示 右:拡大表示

フル電動実体顕微鏡「Leica M205 A」の特長は、拡大倍率と作動距離の両立です。160xという高倍率を持ちながら、61.5mmという広い作動距離を確保しており、作業空間が広くピンセット等の操作が行いやすくなっています。さらに、試料を3Dイメージとして立体視できるため、異物の奥行き感が得られて掴みやすくなります。 フル電動で、フットペダルによるズーム・フォーカス等の操作ができるため、両手が自由に使えます。たとえば両手にピンセットを持ち、左手で異物が動かないようにし、右手で異物を採取、といった作業も行えます。

また、拡大倍率・焦点位置・測定閾値など複数の設定条件をまとめて保存し、次回測定時に呼び出す「ストア&リコール」機能も備えています。これにより、再現性の高い測定が可能です。

 

異物の検出から採取まで、シームレスな作業が可能に

画像解析ソフトウェア「Cleanliness Expert」とフル電動実体顕微鏡「Leica M205 A」を組み合わせると、製造時に混入した異物の検出から採取まで、一連の作業がシームレスかつ短時間に行えます。

シームレス化による時間短縮は、異物の分析や発生原因究明までの時間短縮、ひいては製造歩留まりの向上につながります。 本システムは、すでに車載用電子部品のメーカーで、混入異物の検出&採取ツールとして運用されています。今後は、さらに広い分野での活用が期待されます。

 

Cleanliness Expert のカタログはこちら Leica M205 A のカタログはこちら

解析ソフトウェア
Cleanliness Expert

Cleanliness Expertは、メンブレンフィルターで捉えた異物を顕微鏡やデジタルマイクロスコープで計測し、そのサイズ・個数・形状・分類を解析するシステムです。 バッチ処理による複数のフィルター解析、各種規格に準拠した清浄度検査やレポート出力が可能なため、作業効率の向上とワークフローの改善につながります。

解析ソフトウェア Cleanliness Expert
フル電動実体顕微鏡
Leica M205 A

高い分解能と深い焦点深度を両立する革新的な光学性能FusionOpticsを備えた実体顕微鏡に、電動ズーム・電動フォーカス機能を搭載。リモートコントローラー、フットペダル、PCで操作できるため、微小異物の採取には最適です。立体感のある視野で操作できるため、物を拾う感触が手と目に伝わります。

フル電動実体顕微鏡 Leica M205 A
インダストリー

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