SP8 FALCON 無料動画セミナー/高速蛍光寿命イメージング共焦点顕微鏡を用いた細胞内温度イメージングによる新規温度シグナリングの発見

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SP8 FALCON 最新事例「蛍光寿命イメージング顕微鏡を用いた細胞内温度イメージングによる新規温度シグナリングの発見」

第96回日本生理学会大会・第9回 FAOPS Congress 合同大会にて、岡部弘基先生(東京大学大学院薬学系研究科)にご発表いただいた、蛍光寿命イメージングの実践事例をご紹介致します。セミナーの全容を動画でご覧いただけます(全編英語)。高速蛍光寿命イメージング共焦点顕微鏡 TCS SP8 FALCON を使用した、最新の活用事例です。

座長:富永真琴 先生(生理学研究所 National Institute for Physiological Sciences (NIPS)、生命創成探究センター Exploratory Research Center on Life and Living Systems (ExCELLS))

演者:岡部弘基 先生(東京大学大学院薬学系研究科 PRESTO, JST Graduate School of Pharmaceutical Sciences, The University of Tokyo & PRESTO, JST)

演題:Imaging intracellular temperature using fluorescence lifetime imaging microscopy (FLIM) reveals novel thermal signaling.(蛍光寿命イメージング顕微鏡を用いた細胞内温度イメージングによる新規温度シグナリングの発見)

SP8 FALCON 蛍光寿命イメージングの実践事例を動画で見る

Imaging Intracellular Temperature using Fluorescence Lifetime Imaging Microscopy (FLIM) Reveals Novel Thermal Signaling

ABSTRACT
Recent progress in intracellular thermometry shows temporal and spatial variation associated with cellular functions, shedding light on an intriguing hypothesis: temperature change inside of cells is an essential part of cell functions. Considering this, we have been investigating how intracellular temperature mediates cell functions, which we call intracellular thermal signaling. We first developed a novel method to visualize intracellular temperature distribution using a fluorescent polymeric thermometer (FPT) and fluorescence lifetime imaging microscopy (FLIM). The detection of intracellular FPT with highly accurate time-correlated single photon counting (TCSPC) system-based fluorescence lifetime imaging microcopy (FLIM) allows for the visualization of intracellular temperature distribution of COS7 cells, indicating an interesting temperature gradient observed between the nucleus and the cytoplasm at steady-state and the local temperature change provoked by endogenous heat production from mitochondria. Furthermore, the introduction of a simple and artificial heat source using infra-red (IR) laser irradiation allowed transient and quantitative heating in single living cells. By the manipulation of local temperature inside living cells, we have also revealed a unique cellular response including acute translation reprogramming through RNA granule formation, revealing the existence of this intracellular thermal signaling. These results propose a novel principle of intracellular signal transduction, which will be of great significance in thermal biology.

要旨
生命において温度の重要性は自明であると認識されてきた一方で、複雑かつ高度に区画化された構造を有する細胞内の局所空間における温度の変動や意義については一切不明であった。これまでに、生細胞内に適応可能な蛍光性ポリマー温度センサーを開発し、これを定量的検出法である時間相関単一光子計測法(TCSPC)を連結した蛍光寿命イメージング顕微鏡法(FLIM)により解析することで、細胞内部の局所的な温度が時空間的に変動するとのユニークな現象を発見した。特に、定常状態において細胞内の核やミトコンドリアが周囲と比較して1-2℃もの高温を示すなど、細胞内の不均一な温度分布は、古典的生化学において想定される均一かつ緩慢な温度変化とは本質的に異なる性質であった。このような細胞内局所の大きな温度変化は細胞機能の駆動力、すなわち「温度シグナリング」として機能している可能性が想定された。これを検証するため、温度イメージングに加えて赤外レーザー照射を用いた細胞内局所の一過的加熱時の細胞応答の検討を行った。これによりストレス時の細胞内発熱依存的なRNA顆粒形成の形成開始機構や虚血時の神経細胞内における発熱による温度感受性チャネルTRPV4の活性化といった新規の温度シグナリング現象を発見した。この結果は、細胞内局所温度が重要な細胞機能の推進力を担うだけでなく、生物学における斬新な因子である魅力的な可能性を提示している。

Graduate School of Pharmaceutical Sciences, The University of Tokyo & PRESTO, JST
東京大学大学院薬学系研究科 PRESTO, JST
岡部弘基 先生

C.V.
2018-Present PRESTO Researcher (Thermal Science and Control of Spectral Energy Transport), JST, Japan
2012-2018 PRESTO Researcher (Design and Control of Cellular Functions), JST, Japan
2009-Present Assistant Professor, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, University of Tokyo, Japan
2007-2008 Researcher, The Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science, Japan
2004–2007 Ph.D. University of Tokyo, Japan
2002–2004 M.S. University of Tokyo, Japan
1998–2002 B.S. University of Tokyo, Japan

略歴
平成14年3月 東京大学薬学部卒業
平成16年3月 東京大学大学院薬学系研究科修士課程分子薬学専攻修了
平成19年3月 東京大学大学院薬学系研究科博士後期課程分子薬学専攻修了
平成19年3月 博士(薬学)(東京大学)取得
平成19年-平成20年 東京都臨床医学総合研究所 研究員(主事)
平成20年-現在 東京大学大学院薬学系研究科 生体分析化学教室 助教
平成24年-平成30年 JSTさきがけ「細胞機能の構成的理解と制御」研究員(大挑戦型・兼任)
平成30年-現在 JSTさきがけ「熱輸送のスペクトル学的理解と機能的制御」研究員(兼任)

東京大学大学院薬学系研究科 岡部弘基 先生

References
1. Hoshi Y, Okabe K, Shibasaki K, Funatsu T, Matsuki N, Ikegaya Y, Koyama R, Ischemic brain injury leads to brain edema via hyperthermia-induced TRPV4 activation., J. Neuroscience, 38 (25), 5700-5709 (2018).
2. Okabe K, Sakaguchi R, Shi B, Kiyonaka S, Intracellular thermometry with fluorescent sensors for thermal biology, Pflügers Archiv – European Journal of Physiology, 470, 717-730 (2018).
3. Okabe K, Inada N, Gota C, Harada Y, Funatsu T, Uchiyama S, Intracellular temperature mapping with a fluorescent polymeric thermometer and fluorescence lifetime imaging microscopy. Nat. Commun., 3, 705 (2012).

高速蛍光寿命イメージング共焦点顕微鏡 TCS SP8 FALCON

共焦点レーザー顕微鏡

拡張性に優れたライカの共焦点レーザー顕微鏡 Leica TCS SP8。その最新機能である SP8 FALCON は、共焦点顕微鏡と蛍光寿命イメージング(FLIM)機能を「完全に統合した」世界で初めての装置です。

取り付け式の FLIM 装置とくらべて、蛍光寿命データの取得手順が遥かにシンプルになりました。さらに、蛍光寿命データの測定速度が従来製品の10 倍以上にまで向上したため、これまでは取得が困難とされていた、膜電位変化のような高速プロセスも解析も可能に。

他にも、FRET を用いてよりダイナミックに細胞内の現象を観察したい、もっと日常的に FRET を観察したい、または、自家蛍光から代謝状態や細胞分化、がんの発生段階といった情報を読み解きたい、さらに、波長特性が類似した複数の蛍光プローブを分離したり、自家蛍光を除去して細胞内構造をより鮮明に識別したい等のニーズを一挙に解消する革新的な製品です。

キーワード
このようなアプリケーションを、より高精度に測定したい方におすすめの製品です。

FRET、FLIM、分子間相互作用、機能イメージング、自家蛍光分離、カルシウム、pH

蛍光寿命イメージング技術のブレークスルー
TCS SP8 FALCON

蛍光分子固有の蛍光寿命にもとづいて新たな生体情報を得ることができる蛍光寿命イメージングは、細胞内の代謝、微小環境、分子間相互作用などの機能解析、アンミキシングや無染色イメージングなど、幅広いアプリケーションに対応する、たいへん有用なイメージング技術です。しかし一方で、画像取得時間の長さや操作方法の複雑さがネックとなり、一部の研究者の間でのみ扱われる限られた技術とされてきました。ライカは、最先端の光学技術と新開発のソフトウェアアルゴリズムで、それらの問題を解消。細胞生物学/発生生物学の機能解析イメージングは新たなステージへ!

蛍光寿命イメージング TCS SP8 FALCON

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