豊富なプラグインであらゆる画像処理・解析の課題にこたえるオープンソースのオールインワン画像処理ソフトウェア
ImageJは、アメリカ国立衛生研究所 (NIH) が開発したオープンソースの画像処理・解析ソフトウェアです。パブリックドメインのソフトウェアなので、開発サイトから、自分のコンピューターのOSに合ったソフトをダウンロードするだけで誰でもすぐに、画像の編集、解析、画像処理、保存、印刷などの機能を使用することができます。ソフトは無料で配布されています。 顕微鏡画像には、JPGやGIF、TIFF、PNGといった一般的な画像フォーマットに加えて、各顕微鏡メーカーが独自で開発している特殊フォーマットがありますが、ImageJ は特殊フォーマットにも数多く対応しています。ライカのイメージングプラットフォーム LAS X で使用される、.lif(リフ)フォーマットにも、もちろん対応しています。
ImageJ と科学研究
オープンソースソフトウェアである ImageJ は、すべてのソースコードが公開されており、誰にでも改良・配布する権利があります。画像を処理する過程では、さまざまな数値計算が行われますが、ImageJ の計算過程にブラックボックスはありません。ソフトウェアがどのような処理を行っているのかは、誰にでも知ることができるからです。 処理過程が明確であること、また、誰でも使えるのでデータ解析の再現性が確保しやすいということから、ImageJ は、科学研究分野での使用に非常に適しており、さまざまな科学技術計算に使用されています。また、オープンソースである ImageJ は、拡張性にも優れており、研究だけでなく、医療や教育などの現場でも広く使用されています。
ImageJ の拡張性
ImageJ は、コードの一部を拡張することで、処理のバリエーションや追加機能をプラグインとして開発することができます。プラグインは手軽に開発できるため、世界中のユーザーが、自分の用途に合った独自プラグインを自作しており、ImageJ のウェブサイトで公開されたプラグインは、誰でも使用することができます。プラグインとして開発された機能が、ImageJ の正式機能として加えられることもあります。 いくつかのプラグインをセットにしてパッケージ化した製品も配布されており、その代表がFIJI です。ウェブサイトでも、「”batteries-included” distribution of ImageJ」と紹介されているとおり、ImageJ でよく使われる機能が数多く実装されていて、インストール後すぐにさまざまな解析を始めることができます。 FIJI では、豊富な3次元画像解析機能を使用できる他、Python や Ruby といったスクリプトを使ったプログラミングも可能です。ImageJ に比べて機能が多いので、最初は、どの機能をどう活用するべきか?を見極めるのが難しい、という場合もあるかもしれません。しかし、使い方を一つ一つ習得していけば、いくつもの機能を複合的に使うことも出来るようになり、作業効率がアップします。自分でプラグインを開発しようとお考えの方は、FIJI を使うことで豊富なライブラリを活用できるといったメリットもあります。
ImageJ 活用術を身につけよう
顕微鏡のライカ 体験ラボでは、ImageJ / FIJI の活用術セミナー&ワークショップを不定期開催しています。ライカの顕微鏡を使用し、毎回さまざまなテーマで、ImageJ の基礎的な解析手法を学ぶワークショップです。トレーニングをしながら、気になっている顕微鏡やカメラ、アクセサリーをお試しいただくことも可能です。 ソフトウェアの性能がいくら向上しても、もととなる顕微鏡画像が良くなければ、正しい解析結果を得ることはできません。「解析に適した顕微鏡画像」とは、いったいどんな画像なのでしょうか?ご自身の目で、試料の情報を正確に映しだす、ライカ顕微鏡の圧倒的な表現力をご体験ください。
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伝統と先進技術が織りなす「緻」の力。深奥な生命の謎を解く鍵をみつけよう―ライカの顕微鏡とともに。ライカの顕微鏡が、より早く、より鮮明に、あなたを核心へと導いてくれるから。