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ライフサイエンス 2024.04.22

ナノスケール分解能でのライブセルイメージングを拡張する TauSTED Xtend

TauSTED Xtendは、生きたままの試料をナノスケールで、より容易にマルチカラーイメージングができる超解像(STED)顕微鏡のための新しいアプリケーションです。ライカ独自の技術を搭載したSTED顕微鏡を使って試料の空間情報と蛍光寿命情報を取得し、それらを組み合わせてイメージングすることで、非常に低い光量でさらなる情報へアクセスができ、微細な生命現象を詳細にひも解くことが可能になります。

 

長時間のライブセルイメージング

より低い光量で、最先端の解像度でのイメージングが可能であるため、より多くのフレームと大容量での長時間のタイムラプス実験においても、試料へのダメージを軽減します。

動画1: LifeAct-mNeonGreenを発現する生細胞、TauSTED Xtend 589、6 kフォーマット・30分間のSTEDイメージング [サンプル提供] M. Heydasch氏(ベルン大学細胞生物学研究所/スイス)

 

お好みのプロトコルを使ってSTEDイメージング

緑色蛍光タンパク質や蛍光色素を使用したシングルカラーおよびマルチカラーの実験は、ライフサイエンス研究で大きな役割を果たしているものの、ナノスケールレベルの研究では現在あまり使用されていません。TauSTED Xtendを使用することで、使い慣れたプロトコルで効果的に、緑色蛍光タンパク質や蛍光色素を用いたイメージングをナノスケールまで行うことができます。

図1: 2種類の標準的な蛍光色素を用いた589 nm STEDレーザーによるマルチカラー TauSTED Xtend イメージング。CF440-ファロイジン(アクチン、シアン)と StarGreen-チューブリン(マゼンタ)

 

拡張されたマルチカラーイメージング

STELLARISのユニークなスペクトル機能を活用することで、観察に適した蛍光色素の対応範囲を広げることができます。さらに、FALCONを用いて蛍光寿命に基づいた色素分離を行うことで、さらに多くの色素を分離することができます。これにより、実験デザインを強化する方法で、複数の色素を組み合わせる柔軟性が得られます。

図2:STED分離を用いた蛍光色素の分離。ビメンチン(右図:緑、AF 647)を免疫標識し、アクチン(右図:赤、ATTO 647N-ファロイジン)を染色したHEK細胞。スケールバー4mm [サンプル提供] S. Hänsch氏、S. Weidtkamp-Peters氏(CAI/デュッセルドルフ)

 

図3:固定試料のマルチカラー STED画像。マウス内耳切片。AF488をTauSTED Xtend 589で、AF633-ファロイジンをTauSTED Xtend 775にて取得。 [サンプル提供] Dennis Derstrof氏(マールブルク大学耳鼻咽喉科)、Dominik Oliver教授(マールブルク大学生理学・病態生理学研究所神経生理学部門)

 

高速プロセスを直接モニタリング

TauSTED Xtendを使用することで、実験中に何が起こっているかをリアルタイムで観察できます。これにより、適切なプロセスを観察していることを確認し、作業効率を向上させることができます。

動画2:TauSTED Xtend 589を用いた生細胞の細胞骨格ダイナミクス。アクチンフィラメントの動態を示すLifeAct-mNeonGreenを発現したマウス神経芽腫細胞 [細胞株提供] Olivier Perutz教授、Max Heydasch氏(ベルン大学/スイス)

 

さらに詳しくは以下のアプリケーションノートをダウンロードください

超解像STED顕微鏡
STELLARIS STED / STELLARIS 8 STED

STELLARISプラットフォームにSTED 技術が統合され、回折限界を超えたイメージングの最速の手段を提供します。試料の状態を保ちつつ、驚異的な画質と分解能によって、最先端のナノスコープ観察の結果を迅速に得ることができます。ライカのSTED 超解像顕微鏡により、複数の動的イベントを同時に観察ができ、細胞内における分子の関係性とメカニズムを調査することが可能になります。

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