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ライフサイエンス 2024.04.10

【Micaを知る- vol.6】癌オルガノイドにおける発生過程の研究(インタビュー記事)

オルガノイド研究者 アンドレアス・バウシュ教授とアンナ・パストゥーチャ博士(ミュンヘン工科大学)に聞く

ミュンヘン工科大学のアンドレアス・バウシュ教授の研究室では、細胞や生物におけるさまざまな構造や機能の形成の根底にある細胞物理学的メカニズムを研究しています。当グループでは、新しいアプローチをデザインするメソッドや分析ツールを駆使して、マイクロ・ナノスケールで、かつダイナミックな開発プロセスの力学を定量化しています。主な分野は、幹細胞とオルガノイドで、乳腺オルガノイドから膵臓がんオルガノイドまで、疾患モデルの理解を深めることを目的としています。

 

 

インタビューのハイライト

  • 幹細胞やオルガノイドが、がんプロセスを模倣するなどの疾患研究にどのように貢献しているか?
  • なぜMicaが分子や細胞スケールでの時空間プロセスをよりよく理解するために使われるのか?
  • ミュンヘン工科大学 におけるオルガノイド研究の将来と生物医学研究への影響は?

 

インタビューの書き起こし

バウシュ教授(0:33-1:49):私はアンドレアス・バウシュです。ミュンヘン工科大学の細胞生物物理学部長、タンパク質集合体センター長、オルガノイド・システム・センターの創設ディレクターを兼任しています。最近私のグループは、乳腺オルガノイドの発生について調べました。私たちは健康なヒト患者の一次組織の細胞培養組織で小さな乳腺を育てており、乳腺の構造形成につながるすべての発生過程を見ることができます。その物理的基礎を解明するためには、システムを実際に観察し、そこにどのような時間的・空間的プロセスがあるのかを本当に理解することが重要です。それには、顕微鏡法と光学顕微鏡法が自然に選択されます。なぜなら、分子や細胞でこれらのプロセスがどのように起こるかを理解するために、関連する長さや時間スケールのデータにアクセスできるからです。そして顕微鏡は、健康と疾病をテーマにした研究から素晴らしい疾患モデルを開発するための素晴らしいツールであることが明らかになりました。がんの分野では、がんのプロセスを模倣することができます。何が起こっているのかを理解するためには、光学顕微鏡で観察しなければなりません。

 

パストゥーチャ博士(1:56-3:30):私は、私は、アンナ・パストゥーチャです。バウシュ教授の研究室で1年あまり研究を続けています。私が携わっているプロジェクトのひとつは膵臓がんに関するものです。私たちは、顕著に枝分かれした構造の膵臓がんオルガノイドを扱い、コラーゲンの中で増殖させています。コラーゲンは浮遊性媒体なので、イメージングが非常に難しいのです。そのため、さまざまなタイプの顕微鏡システムのあらゆるモダリティを用意しています。私たちの研究室には、一般的な共焦点顕微鏡、FLIM、STELLARIS、そしてもちろん、EPI蛍光顕微鏡と共焦点顕微鏡を組み合わせたMicaがあります。興味深い構造を見つけ、拡大してより高い解像度を得たいときはいつでも、ワンクリックで、EPI蛍光モードから共焦点モードに切り替えることができます。さらに、私たちは幹細胞の発生に関連したプロジェクトを抱えており、もちろん幹細胞には非常に厳しい条件が要求されます。そのためにMicaを使用しています。Micaは非常に安定したインキュベーションチャンバーを提供してくれるからです。また、Micaには、サンプルの光退色を防ぎ、生きた細胞を光毒性から保護する機能があります。幹細胞にとっては、条件が非常に安定していることと、照明強度を抑える等 幹細胞を殺さないことが重要なのです。

 

バウシュ教授(3:31-4:05):私は、これらのオルガノイドが基礎研究から医薬品開発などの応用、病気の種類の理解と対処に至るまで、生物医学研究に大きな可能性を秘めていることは明らかだと思っています。私たちは最近、オルガノイド・システム・センターを設立し、バイオメディカル・エンジニアと基礎科学者をひとつの建物に集め、オルガノイドの応用をあらゆるレベルで理解しようと努めています。そしてそれは、将来の応用に大きな可能性を秘めたものなのです。

 

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