TauSenseは、蛍光寿命に基づくイメージングツールを組み合わせたライカ独自のテクノロジーです。STELLARIS共焦点プラットフォームの核心部であり、試料のイメージングに革命的な変化をもたらします。
蛍光分子固有の特性である「蛍光寿命」を利用
蛍光実験において、試料や染色プロセスがどのようなものであっても、蛍光寿命の情報は常に存在しています。また、蛍光寿命のパラメータは蛍光分子固有の特性であるため、コストをかけずに取得できる便利な情報です。
TauSenseは、この蛍光寿命の情報を利用したイメージングツールです。TauSenseによって、研究の可能性が拡がります。
TauSenseの各種イメージングツール
TauSenseは、複数のイメージングツールのセットにより構成されています。
TauContrast:微小環境の変化の可視化
細胞内の微小環境の変化は、蛍光分子の蛍光寿命に影響することがあります。TauContrastツールは、光子の平均到達時間などを解析することにより、微小環境の動的変化を可視化します。代謝状態・pH・イオン濃度などの機能情報への即時アクセスにより、新たな次元の情報を得ることができます。
TauScan・TauSeparation:スペクトルが重複する色素の分離
まずTauScanツールによって、試料の平均蛍光寿命成分の分布曲線から、異なるプローブの平均蛍光寿命成分を特定します。これによって、検出可能な蛍光寿命成分の全域を分割し、それぞれを試料中の異なった種に割り当てます。
その後、TauSeparationツールによって、スペクトルが重なっている種を蛍光寿命の差に基づいて分離し、得られた像を別々のチャンネルに記録します。これにより、類似したスペクトルを持つ蛍光シグナルを識別します。
TauGating:不要な蛍光成分の除去による画質改善
TauGatingツールは、光子を検出する時間ウィンドウそれぞれを異なるチャンネルで記録します。すべてのウィンドウを結合して蛍光強度画像を得る際に、試料像の観察を妨害する自家蛍光や反射などのバックグラウンドを除去して、画質を改善します。
TauSenseのアプリケーションノート
アプリケーションノートでは、さらに詳細な情報をご紹介しています。ぜひご覧ください。
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