「超解像STED顕微鏡を知る」シリーズ最終回です。(vol.1はこちら)(vol.2はこちら)
前回まで4本の論文をご紹介し、超解像イメージングが生命科学の新たな発見に貢献していることをお伝えしてまいりました。より質の高い結果を出すためには、その手段となるSTED顕微鏡が重要になってきます。今回はライカのSTED顕微鏡について、実際にご利用されている研究者の声と、その機能に関する論文(Nature Methods)をご案内いたします。ご研究の参考に、ぜひご一読ください。
STEDと蛍光寿命をつなぐ有用性 – Prof. Alberto Diasproインタビュー記事 –
Alberto Diaspro先生は、ジェノバ大学物理学部の応用物理学の教授でいらっしゃいます。また、イタリア技術研究所(IIT)のナノスコピー研究ラインの主任研究員も兼務されています。 LAMBS(先端顕微鏡・バイオイメージング・分光学研究所)を設立され、400以上の国際的な論文を執筆されています。多光子顕微鏡、遠距離光学顕微鏡、3次元イメージング、蛍光、ラベルフリー、光学超解像顕微鏡の専門家であるAlberto Diaspro先生に、ライカ共焦点レーザー顕微鏡STELLARIS 8を導入された経緯、実際に導入後にお使いいただいたご感想を伺いました。
“今となっては、研究室にあった顕微鏡の中で一番良かったと思っています。” Professor Alberto Diaspro
【Nature Methods】Application Note: 超解像顕微鏡STEDの限界を超えるTauSTED
ライカマイクロシステムズは、共焦点レーザー顕微鏡(CLSM)の解像度では観察が困難な生物学的構造を解析するために、効果的な画像解像度を提供する超解像顕微鏡STEDを開発しました。STED(誘導放出抑制)と呼ばれるこの技術は、CLSMで観察される最大解像度の4倍以上の解像度を実現します。しかし、この技術の課題は、時間分解が必要とされるイメージングに適用することが難しいことでした。ライカマイクロシステムズは、STEDイメージングと蛍光寿命イメージング技術を組み合わせることで、新しいTauSTEDイメージングを開発しました。この新しい技術により、細胞内でのタンパク質の動きや相互作用、細胞膜と細胞質の相互作用など、生物学的な現象のより詳細な観察が可能になりました。
本アプリケーションノートでは、TauSTEDを実現するライカ独自の優れた光学技術と、それを用いた実用例、そして超解像イメージングの今後の展望をご案内しています。
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