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ライフサイエンス 2024.03.04

蛍光寿命イメージング顕微鏡法(FLIM)の有用性とは?

蛍光寿命イメージング顕微鏡法(FLIM)はライフサイエンス研究にどう役に立つのか?

蛍光寿命イメージング顕微鏡法(Fluorescence Lifetime Imaging Microscopy : FLIM)は、蛍光分子の固有の性質である蛍光寿命を利用して画像化する観察手法です。蛍光分子はライフサイエンス研究者にとって不可欠なツールとなっており、細胞、組織、さらには生物全体のさまざまな構造、ターゲティング、動的プロセスを可視化するために、顕微鏡観察において広く用いられています。今回はFILMがライフサイエンス研究にもらたす有用性についてご案内いたします。

イメージング実験の大半は蛍光の強度を測定するものですが、FLIMは蛍光のもう一つの重要な性質を利用して、その寿命という豊富な情報源を研究に加えることを可能にします。蛍光分子には特異的な蛍光スペクトルがあり、そこには励起状態にある時間を反映する蛍光寿命というものがあります。FLIM画像のコントラストは、蛍光シグナルの強度ではなく寿命に依存しています。この寿命情報は蛍光分子の微小環境に依存するため、実験に貴重な新しい知見を与えることができます。
最近までFLIMは、顕微鏡アプリケーション、特にライブセルイメージングを伴うアプリケーションには、画像取得に時間を要するため適用が難しく、また、装置構成が複雑で高価であるとされていました。しかし、その状況は急速に変わりつつあります。ライカマイクロシステムズの先端技術により、FLIMはかつてないほど速く、使いやすくなっています。
寿命情報は蛍光分子の濃度に依存しないため、FLIMは分子機能、相互作用、環境を調べる機能的イメージングに非常に有用です。バイオセンサーもまた、FLIMを用いて細胞の微小環境を研究することができます。また、FLIMを用いることで、蛍光スペクトルが重なる蛍光プローブを識別し、不要なバックグラウンドシグナルを除去することができます。
このページでは、FLIMに関するさまざまな最新情報と関連記事をご紹介します。ぜひご一読ください。

 

▼こんなことが学べます▼
・FLIMはどのようなアプリケーションに用いられるか
・なぜFLIMとFRETの組み合わせが優れた実験結果をもたらすか
・FLIMにはどのようなツールや技法が使われるのか
・FLIM技術における最新の進歩

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